
京都府租税教育推進連絡協議会賞
北欧型福祉国家の限界と税の使い道
学校法人洛陽総合学院洛陽総合高等学校 3年
佐井 美允
日本の税金がまた上がるらしい。そんな言葉をニュースで耳にした時、私は幼い頃テレビ番組で見たフィンランドの税金や社会制度のことを思い出した。
記憶は曖昧であるが日本よりも税率が高い代わりに公共サービスや福祉が充実しており国民の幸福度ランキングでは常に上位に位置しているイメージがあった。
そこでフィンランドの実際の税金の使い道を調べ日本の税金と使い道がどのように違うのか、比較してみようと考えました。
まずフィンランドの消費税は25パーセントと現在の日本の消費税10パーセントに対し遥かに高い。それには日本にはないメリットが存在している。 調べてみてフィンランドの税金の使われ方のメリットを大きくわけて2つ紹介すると1つ目は北欧型福祉国家と呼ばれるだけあり医療は公的医療サービス医療が充実しており国民は基本的に無料または非常に低い自己負担で医療を受けることができます。 2つ目はフィンランドでは義務教育は9年間と日本と変わらないが、公立学校は授業料が無料であり、教科書代、給食費、スクールバスも無償で提供されます。その先の大学までの授業料もかからないのが特徴です。
ここまでフィンランドの税金の使い道を調べてみてとてもいい国だと思ったし、日本もこのようなシステムを取り入れれば国民の負担も減り、不平不満も減るのではないかと考えました。 しかし、さらにフィンランドについて調べてみると私がメリットだと感じた医療費と大学までの教育費無料という点に矛盾が生まれました。おもてむきは全てが無料だと聞こえますが実際のところいくつか問題点があることがわかりました。 まず医療費が無料である為、たくさんの人が病院に来ることにより待ち時間が長くなり数ヶ月待ちもめずらしくありません。そしてフィンランドは私的医療と公的医療の二重構造が存在し、 経済的に余裕のある人々は私的医療サービスを利用して迅速な治療を受けられますが、無償の公的医療しか受けられない人々は適切な医療サービスが受けられず健康被害に苦しむことが多くこれが医療の質やアクセスにおける格差を生み出していることが分かりました。 また教育費が無料であるのは良いことに感じますが、競争率の激化や地域の経済的な格差が浮き彫りになっており特に都市部と地方部の学生の間で大学受験における準備の不平等が生じておりこれが進学率の格差につながっています。
このデメリットを知るまで北欧型福祉国家のシステムがとても素晴らしいもので良い点を日本も取り入れるべきだと考えていましたが、メリットも大きいですがデメリットが顕在化していると思いました。 たしかに日本の税金に対する不満の意見は沢山聞きますが日本の税金システムは他の国と比較しても最善だと思います。もっと改善するには税金でまかなっているサービスの充実より税金の使い道をもっとクリアにする、 国民にわかりやすいよう今一度説明することが日本をよりよくする為になると思います。
まずフィンランドの消費税は25パーセントと現在の日本の消費税10パーセントに対し遥かに高い。それには日本にはないメリットが存在している。 調べてみてフィンランドの税金の使われ方のメリットを大きくわけて2つ紹介すると1つ目は北欧型福祉国家と呼ばれるだけあり医療は公的医療サービス医療が充実しており国民は基本的に無料または非常に低い自己負担で医療を受けることができます。 2つ目はフィンランドでは義務教育は9年間と日本と変わらないが、公立学校は授業料が無料であり、教科書代、給食費、スクールバスも無償で提供されます。その先の大学までの授業料もかからないのが特徴です。
ここまでフィンランドの税金の使い道を調べてみてとてもいい国だと思ったし、日本もこのようなシステムを取り入れれば国民の負担も減り、不平不満も減るのではないかと考えました。 しかし、さらにフィンランドについて調べてみると私がメリットだと感じた医療費と大学までの教育費無料という点に矛盾が生まれました。おもてむきは全てが無料だと聞こえますが実際のところいくつか問題点があることがわかりました。 まず医療費が無料である為、たくさんの人が病院に来ることにより待ち時間が長くなり数ヶ月待ちもめずらしくありません。そしてフィンランドは私的医療と公的医療の二重構造が存在し、 経済的に余裕のある人々は私的医療サービスを利用して迅速な治療を受けられますが、無償の公的医療しか受けられない人々は適切な医療サービスが受けられず健康被害に苦しむことが多くこれが医療の質やアクセスにおける格差を生み出していることが分かりました。 また教育費が無料であるのは良いことに感じますが、競争率の激化や地域の経済的な格差が浮き彫りになっており特に都市部と地方部の学生の間で大学受験における準備の不平等が生じておりこれが進学率の格差につながっています。
このデメリットを知るまで北欧型福祉国家のシステムがとても素晴らしいもので良い点を日本も取り入れるべきだと考えていましたが、メリットも大きいですがデメリットが顕在化していると思いました。 たしかに日本の税金に対する不満の意見は沢山聞きますが日本の税金システムは他の国と比較しても最善だと思います。もっと改善するには税金でまかなっているサービスの充実より税金の使い道をもっとクリアにする、 国民にわかりやすいよう今一度説明することが日本をよりよくする為になると思います。