私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
犬の幸せをつくる税

京都教育大学附属高等学校 一年
杉原 慶亮

 みなさんは捨て犬の問題を知っていますか。私は動物愛護センターで保護された捨て犬を見る機会がありこの問題の深刻さについてを知りました。私は自分でこの問題を調べてみて近年では自治体がこの問題に積極的に取り組むようになっていることを知りました。自治体は保護された捨て犬に里親を見つけることで殺処分を減らしていました。しかし、それでも一年に数万頭の犬が殺処分されていることを知り私は殺処分される捨て犬を減らすのではなく捨てられる犬を減らさないと根本的な問題は解決しないと思いました。そこで私は犬を捨てる飼い主をどうすれば減らせるのかを考えました。

 飼い主が犬を捨てる理由はさまざまですが多くあげられるものとしてペットショップで見て衝動的に買い世話ができずに捨てるというものがあった。私は軽い気持ちで犬を買う人が減るように日本に「犬税」を導入することを提案したい。これはドイツを代表に採用されているペットである犬を課税対象としたものです。ドイツでは犬税の納付が州ごとに義務付けられており、犬の飼い主は年に一度飼育している犬の頭数に応じて税金を納めることが定められています。犬税を定めることで徴収した税金を犬のフン害や保護に使うことができ税額設定を高くすることで安易に犬を飼育しようとする人を減らすことができます。また、頭数に応じて税金を納めないといけないので多頭飼育をする人も減らすことができます。

 現代の日本人は犬税をユニークな税だと思うかもしれないが実は犬税は日本でも一九八二年まで実在していました。つまり犬税はそれほど現実離れしたしくみではないということです。なお、江戸時代にも犬税は存在しており野犬を収容する施設を運営する目的で住人に対して課せられていたそうです。これは現在世界で採用されているものとは違い野犬増加を解決するためのものだったそうです。

 ここまで捨て犬を減らすための提案と犬税についての説明をしましたがここまでの文を読むと分かるとおり税にはさまざまな使い方があります。収入を得ることが目的のものも多くありますが何かの抑止力としてや何かを助けるために使われることもあります。使い方によっては税で社会問題を解決できる可能性もあります。

 国が大変なときこそ収入だけを考えるのではなく税を新しい角度から見てうまく利用することが大切だと私は思う。