私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞

京都府立峰山高等学校 3年
河田 琉凪

 日本は税金が高いと思われがちである。それは、近隣にシンガポールや香港といった税金の安い国や地域があり、そこと比較されることが多いからである。しかし、日本の税金は他国と比べても突出して高いわけではない。前述したように、ケタ違いに安い国があることや、他国とは違う税金の使い方によって、高いと言われる傾向がある。

 税金が高いことは悪いことなのだろうか。たしかに、消費税が上がったときには負担が増えるため、税金の必要性がわからなかった。しかし、使い道が明確であり、私達の暮らしを豊かにするものであるならば、高くても良いのではないかと思う。

 私は先日、ベトナム人の方と話す機会があり、そこで驚いたことがあった。ベトナムは比較的税率が高いにも関わらず、日本のようにゴミの収集や処理が税金によって行われていないということだ。これにより、道路にはゴミ袋があふれているということを聞き、ゴミ処理のための制度が日本ではしっかり整っているからきれいな空気の中で生活できていることを実感し、税金の重要性を知った。また、私達が小学校や中学校で使用していた教科書や、消防や警察の活動にも税金が使われている。このように、私達の暮らしを安全に、快適に、充実したものにしている税金は、やはり必要なものなのだなと思った。

 しかし、ここで私は疑問に思ったことがある。今、納税していることで十分生活ができているのに、なぜ増税をしようとする動きが見られるのか。

 これには、日本の財政が関係していた。日本の歳入の半分以上を税金が占めており、残りの半分は将来世代の負担となる借金となっている。この公債金を少しでも減らすためには増税をして、歳入を税金で賄っていかなければならない、ということだった。私は、増税に賛成である。今の私達に課される負担は増えてしまうが、今後公債金が膨れ上がってその時代を生きる人々の暮らしや、日本の経済が安定しなくなることの方が重大だと思うからだ。

 日本は少子高齢化が進んでいるため、より充実した社会保障制度や、それを構築するための持続可能な財政の形成が求められる。私達一人一人にできることは、税の意義を理解し、必要なサービスを発展させ、支えていく一員だという責任を持って、税と向き合っていくことだ。