私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
『税』が支えているもの

京都府立木津高等学校 3年
林 恋花

 「税は本当に必要なのか。」私が初めて税金というものがあると知った時に思ったことです。買い物に行けば表示価格より多く払わなくてはいけません。暗算で計算しながら買い物できないし、商品の値段より多く払う意味が分からなかった幼い頃の私は、「税金は無い方が、より良い生活が出来るだろう。」と思いました。しかし、小学生の時に習った税の授業で見た、税金が無くなった世界のアニメでした。その話の中で印象に残っているのが『救急車を一度呼んだだけで多額のお金を請求された』というシーンです。命を守る行動が、その後の生活を苦しめるものへと変わってしまうのだと思った時、「普段の生活の中で少しずつ払われている税金は、自己負担だと払えない額のものを、利用することが出来るためにあるのだ」と知ることが出来ました。そして、私もその「税」のおかげで今も生きていられるのだと思いました。

 私は10年前まで東北に住んでいて、東日本大震災を体験しています。私はまだ幼く、何も分からない中、無事に避難している時にも数え切れない程の消防士など救急隊員の方達が、たくさんの命を救って下さったと思います。これも、『税』というもののおかげだと思うと、本当に税があって良かったと改めて思います。

 私には今、緩和治療中のおじいちゃんがいます。そして「少しでも家で過ごしたい」と言う、寝たきりのおじいちゃんのために、介護の方やヘルパーの方が訪問で助けてくれています。私には手伝えることがなく、母ばかり負担がかかっていたのですが、訪問介護をして下さっている方や、協力して下さっている病院の方、そして点滴やベッド、酸素などの機械のおかげで、今おじいちゃんは家で過ごせて、母にも負担が少なく済んでいます。このおじいちゃんのそばで過ごせている大切な時間は、直接目では見えない『税』というものの力のおかげであるのだと思います。

 こうして私達の生活を支えてくれているのだということを、私自身の体験を元に、もっと多くの人に伝えられると良いなと思っています。そして『税の大切さ』を知っている人達の意見を、授業や税の作文などを通し、まだ知らない人達へと伝えていかなければいけないと、私は思いました。