私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
国民の義務

国立舞鶴工業高等専門学校 3年
柴田 歩夢

 2021年7月4日静岡県熱海市において線状降水帯の発達により記録的な大豪雨となった。大雨は断続的に降り続き山頂付近の盛り土が決壊し土砂崩れが発生した。この災害によって多くの死者・行方不明者が出た。

 日本では昨今、「百年に一度」と言われる大雨などの大災害が、その言葉の意味を成さないほど発生し、その地域に大きな被害をもたらしている。また豪雨災害だけでなく土地柄、地震災害も多い。

 こうした天災が起こる一方、そのたびに人々の力によって何度も復興を遂げてきた。一人ではできないことも人々の手を借り協力してきた。この復興の要の一つであり欠かせない存在が災害ボランティアである。しかし、新型コロナウイルスの影響で、熱海市で起こった災害に対して、県外のボランティアは参加することができなくなっている。このような情勢の中でも復興の手は止まらず着実に前へと進むのは、税金があるからだ。税金が日頃から納められていることで、災害時には自衛隊の被災地派遣、行政による復興支援などを迅速に進めることができる。

 税金とは人が本来やらなければならない義務を代行してくれる存在であるのではないだろうか。被災地の復興支援などは本来全国民が参加し助け合って行われるべきものだ。だが、現実的に全員が直接助けに行くことが難しい上、行きたいと思っても、それが難しい時代になってきている。そういったときに税金を納めることは、その義務を肩代わりしてくれているのではないだろうか。税金によって復興を促進させることができる。よって税金を払うことで復興の義務を果たすことができるのではないか。

日常では税金が私たちのために使われているという実感は抱きにくく、ともすれば鬱陶しく思う事もあるかもしれない。しかし、税金は、日本のどこでも起こりえる災害からの復興を促進させる力になる。こういった復興支援の義務を肩代わりしてくれていると考えれば、国民にとって、とても大切な制度を続けていかなくてはならないと思えるのではないだろうか。