私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税から考える今の日本社会とこれからのあり方

京都教育大学附属高等学校 1年
寺本 紡

 日本国民の中で税の使い道について深く知っている人はどれだけいるのだろう。ふと、税について考えている時に思った。

 私は今の日本社会の税に対する認識が少し甘いように感じる。いくら若いからとはいえ、後十年後には社会で働いているような年齢の子供が税について無関心・知識不足であっていいのだろうか。国民から徴収した税が何に使われているのか、実際に調べてみれば今年の予算と去年の決算くらいはすぐに出てくる。しかし、たったこれだけなのだ。我々がニュースなどで伝えられている情報は。当然調べればいくらでも社会保障費が何パーセントかや何の政策に使われたかなどは出てくる。しかし自ら主体的に動かなければ知っている情報は雀の涙ほどしかない。予算を見て、これに使われる費用は高すぎるのではないかと一度でも考え自ら調べた人がどれほどいるのだろうか。ただ、予算が成立したという記事だけ見て、肝心の実際の中身を知らなければ、極端ではあるが、どんな予算であっても成立するだろう。もう一度書こう。日本人は、税・政治に対する関心が非常に希薄だ。迎合主義、事なかれ主義といえば聞こえはいいが、実際はただの知識不足による関心・意欲の低下に他ならない。税だけではない。社会や財政について知ろうともしない。知らないで通せる年齢はとっくの昔に過ぎているというのに。行動を起こさなければ変えることはできない。国民の主体性に訴えかけるだけでは限界が来ている。フォーラムなどを子供が参加しやすいように、そして誰もが税が身近に感じることが出来るように税について子供のうちからもっと学ばせるべきだ。学校の授業で、日本の財政について改善シミュレーションなどをすることも一案だ。

 財政についていうと私は、消費税率を欧州水準に上げる代わりに国債を減らすべきだと思う。現状では負債の先送りを積み増ししているに過ぎない。国民が納得できるよう説明を尽くしたうえで、既に破綻しかかっている日本の財政の危機を訴えたうえですべきだと思う。コロナ対策・病院補助など以外の社会保障費などは一旦二の次にしたうえで。現実ではなく未来を見据えてビジョンを描くことこそがウィズコロナ・アフターコロナに対する新たな行動の仕方ではないだろうか。幻想ではなく現実的な未来予想図を描くべきだ。

 変えられるものすら変えられなくなる未来はすでに、一歩先まで近づいてきている。ニュースや新聞だけで満足して知った気になっていないだろうか。それは、今ある情報のひとかけらにしか過ぎない。大切なことは、そのひとかけらから、自ら行動を起こすことだ。自分を変える転換点は今しかない。行動を起こすことこそ最上の選択肢である。

 日本の未来を担うであろう私たちこそ行動を積極的に起こしていかなければならないのではないだろうか。