私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
日本からの期待に応える

京都府立南陽高等学校 1年
髙橋 悠希

 「私の身長を百六十センチメートルにするために数億円の税金が使われている。」私は、小さな頃から成長ホルモン分泌不全性低身長病にかかっている。この病気は名前の通り成長ホルモンが少ししか分泌されず身長がまったく伸びない、国の指定難病にも登録されている病気だ。私は、五歳の頃に治療を開始した。当時は、毎日注射をして薬を注入しなければならずとても苦痛で、今すぐ止めたいと思っていた。小学校の高学年になり税金について調べていると、「難病医療費助成制度」という制度を見つけた。これは難病に対して行われる助成制度であり、医療費を公費で負担し、患者負担率を二割にするというものだ。この時、初めて私の治療代は税金で支払われていることを知った。

 他の国でこのような制度を設けている国は少ない。世界屈指の名サッカー選手であるアルゼンチン代表のリオネル・メッシも私と同じ病にかかっている。アルゼンチンには日本のような制度はないが、メッシは治療を受けている。それは、サッカーで高い実績を上げたため、バルセロナFCが治療費を負担しているためである。この話しを聞き、私はメッシ程大したこともしていないのに、ただ申請しただけで国から負担してもらえることに心から感謝した。また、日本はなんて豊かで、成熟しているのだろうと思った。

 しかし、私はなぜ日本は社会保障や教育費に多くの税金を使うのだろうかと考えた。そこで私は、「税金とは投資である」という答えにたどり着いた。「お金がないがために」「病気であるがために」という人の障害を取り除き、目一杯に自分の才能を発揮できるように国は税金を使う。投資された人々は国からの期待に応え、国に貢献する。そして、その人々が税金を納め、同じように障壁のある人々に投資する。この流れが税金の役割であり、生きた税金の使い方であるだろう。

 しかしながら、現代は良い税金の使い方をしているだろうか。税金の使い方をチェックする会計検査院が毎年一千億円以上の無駄使いがあった。2015年には一兆円を超えている。この税金でどれだけの人を救えるのだろうか。色々な障壁のために才能を発揮できずに終わってしまうのは国としても損害ではないだろうか。投資をしてもらう人々、主に学生も、国から「あぁ損した」と思われてしまわないように、しっかりと勉学や部活、学生生活から多くの経験や知識を身に付け、国に貢献し恩返しする義務がある。私は、人よりも多くの税金を使っている。なので、人よりも多く経験や知識をつけ日本に貢献し、また、色々な障壁を持った人々を、日本から支援してもらった才能で救っていきたいと切に思う。