私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
消費税増税って必要なことなの?

京都府立福知山高等学校 1年
仲田 一貴

 最近、介護老人施設が全国各地に多く建設されている。このような施設の建設には、裏返せば少子高齢化という現在の日本が抱えている課題とも関係している。

 ここ数十年で、日本国内の出生率は著しく低下する一方、高齢化はとどまるところを知らず、我が国の人口ピラミッドは少産少死を示すつぼ型になってきている。これからはより急速に少子高齢化が進むことが予測され、このため社会保障財源の確保が重要となっている。

 そこで日本政府は、財源確保のために消費税増税を打ち出した。既に今年の十月から消費税率が10%に引き上げられることが予測されており、増収分は社会保障財源にあてられるとも言われている。高齢化社会の見方からすると、増税は致し方ないと思う人も多くいるが、多くの商品が増税されるということで、今回の増税に対し否定的な意見も少なくない。そこで今回、消費税について正しく理解し、増税の時期やこれからの日本のことを踏まえて、十月に増税された場合について二つの視点から考えた。

 そもそも、日本では社会保障費を税金でまかなっている。そのため今回増税をしないと、これから労働人口が著しく減少していく中で所得税を増やすことになり、未来の労働者たちが大ダメージを受けることになってしまう。また、消費税の増税を先延ばしにすると今後大幅な増税が行われることが十分に考えられ、政府は国民から十分な理解が得られないとも考えられる。

 次に、国の借金の観点から考えてみる。公債金は年々増加しており、国は歳出として借金返済に二割以上を充てているが、それでも公債金は増加の一途をたどっている。このままでは、これからの世代に大きな負担が残ってしまう。そこで、今回の増税で、増収分を社会保障だけでなく国の借金の返済にも充てるとすると、これからの日本を担う世代への負担を少しでも減らせられるのではないだろうか。

 これらのような視点から考えて、私は増税が必要であると考える。

 今秋に控えるであろう消費税増税。我々は財政面で痛手を被るであろうが、今後を見据えると妥当であると思う。今回色々と考えて、私は税について、特に消費税増税について理解を深めることができた。しかし、現在の日本社会には、税の本質をしっかりと把握している人は決して多くないと私は思う。あと二、三か月の間に多くの国民が税の正しい知識を得るようにし、消費税増税の意義を正確に理解することが必要であると私は考える。