私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税を説明できる大人に

京都府立鳥羽高等学校 1年
田中 杏

 僕は、保育園の頃からよく近所のお店へ一人で買い物に行っていた。百円を握りしめて、以前に母親と買い物に来た時に選んでおいた欲しいものをレジへ持って行くと、レジのおばさんにあと5円足りへんよ。と言われ渋々家に帰ってきた思い出がある。ちゃんと100円と書いてあったのに。家に帰って母親にもう5円だけもらって再びお店に向かった。その時に「しょうひぜい」という言葉を母から聞いたが、よく分からなかった。

 僕たちのすぐ身の回りには様々な税がある。僕たち学生でもよく耳にするのは、僕たちも日々買い物する度に納めている消費税。家の中で両親の会話やテレビから聞こえてくる所得税、固定資産税、自動車税。その他にも法人税や贈与税、酒税など中学の社会の授業で教わった種類の税もある。

 では、僕たち国民が納めている税金は、納める一方だろうか。そうではない。僕たちが公共サービスを受けたり、公共施設を利用することができるのは、税金のお陰だ。税金はその対価である。僕たち学生が受けている教育も税金のお陰で成り立っている。そう考えると、税は、僕たちの生活になくてはならない存在だと改めて気づかされる。

 また、僕には二人の妹がいて、下の妹は、まだ幼稚園に通っている。最近、母親が喜んでいるのが、保育料無償化だ。今年の十月から「幼児教育・保育無償化」が始まる。妹は幼稚園なので、実質は補助が出るということで、全く払わなくてよいということではないそうだが、大幅に保育料が軽減されるようで、母は喜んでいる。このように、少子化対策として国の状況に合わせて、僕の保育園時代にはなかったサービスが増えていく。

 それと同時に今年の十月から消費税が8%から10%に引き上げられる。このことで、また母親の機嫌が悪くならないか、心配だ。しかし、調べてみると、現在の日本は、少子高齢化で仕事をしている現役世代の減少と高齢者の増加という問題を抱えている。現役世代の減少は、税金や社会保険料などの国の収入を減らし、高齢者の増加は医療費をはじめとする社会保障費を増大させるそうだ。この増え続ける社会保障費の財源を確保することが消費税増税の目的の一つだそうだ。この増税分の使い道に、保育料無償化も含まれている。

 僕は、母の機嫌が悪くなったら、ちゃんと説明できる自信が持てた。これからも、社会で起きている問題に対しては、必ず原因や理由があると信じて、それをしっかり説明できるような大人になっていきたいと思う。