私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
消費税の意味

同志社高等学校 3年
清水 真優

 消費税率八%ってやっぱり多いって!正直何に使われているのか全部が分かるわけじゃないしこんなに払ってるのに日本の財政はずっと赤字らしいし…。これは一年前にスーパーにて、財布の全財産で買うことのできるギリギリまで商品を買おうと計算を重ねレジに行ったものの、消費税の存在を忘れておりお菓子を一つ諦めなければならなかった私の心の叫びである、内心、子供である私達が唯一納めることのできる税が消費税だということも、税金の使われ方に医療費や義務教育の教科書など、身近で私たちを助けてくれるものがたくさんあることも分かっていた。それでも当時の私は八%という数字に納得できなかったのだ。約一億人の国民が買い物の度に八%もの消費税を納めるのになぜ日本の財政は赤字なのか。大量の税金は国民のためにきちんと使われていないのではないか、と心のどこかで税の使われ方に疑問を抱いていた。

 しかし、その疑問が吹き飛ぶような出来事が最近あった。私の住む大阪府で北部を中心とする震度六弱の地震が起きたのだ。交通機関や物流の再開は早く、日常がみるみるうちに戻ってきたように思えたが、点検に時間がかかるガスはなかなか復旧せず、ガスなしでの生活が何日も続いた。私も冷水でシャワーを浴びたり祖父母の家にシャワーを借りに行ったり、友人の中にはガスボンベでお湯を少しづつ沸かしてやっとの思いでお湯を浴びることができたと言う人もいた。お湯が出なくても暮らしていくことが出来ないわけではないが、一日の終わりに家で温かいお湯を浴びることが出来ないというだけで、当たり前の日常が消え去ってしまったような気がした。そんな中で税金と自衛隊の方々の力のおかげで仮設のお風呂が設営され、近所の方々が喜んでいる声もニュースの記事もたくさん耳にしたし目撃した。そしてまもなくガスが復旧しようやく日常が戻り始めた。

 今回の地震の経験を経て、私は税金が社会保障や教育のみならず、災害復興のためにも迅速にかつ適切に使われていることを身をもって実感した。余震に警戒し続けて気の抜けない状況が続いていた。そんな中では特に遠くに行くことが容易でない高齢者の方や小さい子供とご家族にとって、地域に作られた仮設のお風呂は単にお湯に入ることができるというだけでなく、心の支えにもなったに違いない。そして税金は今回の地震以外でも支援を必要とする人々に対して使われているのだろう、と心の底から消費税率が八%である理由に納得できた。私が思っていた以上に税金は様々なところに使われていたのだ。

 私達に出来る事は、自分自身も税に支えられていると自覚しながら税金の使われ方に関心を持ち、正しく使われているかを常に確認することだろう。そうすれば「させられる納税」から「自主的にする納税」へと、意識を転換させられるはずだ。