私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
税金に託した思い

国立舞鶴工業高等専門学校 2年
田中 詩小

 義務教育の間、年間一人あたり小学生は約84万円、中学生は約94万円の税金が使用されている。それは日本国憲法で定められている教育の義務に従い、大人が子供に勉強する場を提供しているのである。では義務教育を終えた後、私達はすべての教育費用を親に賄ってもらっているのだろうか。

 私は現在、工業高等専門学校という少し特殊な学校に通っている。高専とは高校生の年齢から二十歳まで、専門技術を学び、エンジニアを排出することを目的とした学校である。私がこの学校を選んだ理由は、私立高校ほど授業料などの高額な費用はかからないが、様々な実験実習を通し、専門的なことを深く学ぶことができるからである。では、なぜこれほど濃い授業を受けることができるにも関わらず、費用が安くて済むのであろうか。そう税金である。義務教育を賄っていた税金が、高専の教育にも使用されているのである。また、免除制度などもあり、義務教育卒業後も税金に助けられているのだ。

 しかし、私は税金についてインターネットを使用し調べていると、税金を払っている社会に出ている大人の厳しい意見を発見した。それはとあるサイトに書かれていた、現代の学生に税金を払い手助けをする意味はあるのか、というものである。その文には続けて、意欲的で向上心のある学生は少なくなっているというような内容が書かれていた。つまりこの方にとって現代の学生は、自分たちの税金で賄ってあげようと思えるほど熱心に学業に励んでいないように見えるのである。そしてこのように感じている人は大勢いるということを多くのサイトを見て知った。

 税金を納めることは国民の義務である。しかしこの意見のように、その税金を必ずしも義務教育を終えた学生のために使わなければならないというわけではない。高齢化の進む現在では社会福祉のために税金を使うべきではないかとも思う。つまり、私達は非常に貴重な税金を頂いているのである。

 税金の使い道に私達学生を選んでもらったからには、その期待に応えなければならない。応えられていないから、あのような意見が生まれるのであろう。将来の日本のために、日本を任せられる人材を育てるために、そんな思いを託した税金という名の期待を背負い、私は日々勉学に励みたいと思う。