私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
利に縛られないお金

一燈園高等学校 1年
生田 光

 「税とはなんだろうか」

この問いに対する答えは人によって違うだろう。「私たちの生活を陰から支えているもの」と答える人もいれば、「社会が成り立つのに必要なもの」などと、考えている人もいると思う。私の答えは、「利に縛られないお金」である。

 日本は、資本主義国家なので、国民が自由に職に就き、自由に働いて、自由に物品を売買することによって社会が成り立っている。私は、これは合理的でよいシステムだと思っている。働いて、収入を得て、消費をする・・・・・・このサイクルを国民が繰り返すことによって、経済が循環している。

 しかし、言い方を変えれば、この経済システムは、「利に縛られている」と言えるのではないだろうか。お金を払って、他人に働いてもらったり、物品を受け取ったりする。つまり、利によって他人との関係を築いているのである。

 普段、私たちは、このシステムについて不満を抱かないが、これには、ある決定的な致命傷がある。それは、「利益にならないことは、誰もしたがらない」ということである。当然といえば、当然のことだ。誰だって、自分や家族の幸福を求めて、日々働いている。世の為、人の為というものを最重要視している人はほとんどいないであろう。

 皆が利益ばかりを求めて、働いた結果、何が残るかというと、「利益にならない仕事」というものが残る。道路工事や、役所、警察、学校などがこれに当てはまる。どれも、社会には欠かせない仕事だが、私たちは直接、報酬を支払わない。では、これらの仕事は誰がやるのか。また、それをした人に誰が賃金を払うのか。そういった問題を解決するのが、税金である。国民から、少しずつ集めたお金を使い、普通なら利益にならない資本主義経済のサイクルから外れた仕事を行った人々に報酬を払うことによって、社会を支えているのである。

 では、税というものがなかったら、どうなっているだろう。道路が全て有料化、警察はいないので、各家庭が、それぞれ警備会社と契約して保護してもらい、学校は私学のみなので、国民の学力の格差が大きくなり、日本の発展は止まってしまうだろう。このように考えると、税がいかに大切なものであるかが、理解できると思う。

 以上の観点から、私は、税とは、社会を裏から支えている。「利に縛られないお金」と認識している。