私達の暮らしと税金
高校生の作文優秀作公開
京都府租税教育推進連絡協議会賞
幸せな日々

京都府立網野高等学校 1年
奥池 美月

 「お姉ちゃん、ケームしよう!」

 今日も朝から元気よく声をかけてきたのは二歳年の離れた弟。普段は学校の寮にいることのほうが多いのだが、この夏休みはそういうわけにはいかない。そのおかげで、毎日のようにこのセリフを聞く始末。もう大変だ。みなさんはここまでの話を聞いて、何か違和感を感じなかっただろうか。私も二歳年の離れた弟、そう私の弟は中学二年生。近頃、中学生になってまでこんなことを言ってくる子なんかいるのだろうか。きっと滅多にいないだろう。私の弟は生まれつき障害をかかえた日本にたくさんいる障害者の一人なのだ。弟はこの十三年すくすくと成長し、見た目はごく普通のどこにでもいる中学二年生である。しかし、能の発達は体の発達に追いついてはおらず、まだまだ小学生だと言っていいだろう。そんな弟は小さい頃から定期的に病院に通っている。また、私の家族の中には弟以外にも定期的に病院に通っている人が三人もいる。このように定期的に病院に通えること、風邪を引いたときに病院に行けること。それは全て人々の税金のおかげ。税金という言葉を聞くと、テレビの中の話みたいになってしまうかもしれないがそうではない。こんなところでも私たちを支えてくれているのだ。

 もしこの世界に税金というものがなかったら、弟はこんなに元気に育っていなかったかもしれない。いつも元気な弟と過ごすほどの私の幸せな毎日は、たくさんの人々の納めた税金で今日も成り立っていると思う。だからこそ、私は税金を納めてくれているたくさんの人々に日々感謝したい。そして、私が大人になったときちゃんと税金を納めようと思った。テレビで税金の話を聞いたって、まだはっきりとわからない。でも、こうやって考えてみると、本当に税金というものは大切なものだと思う。近い未来、私が税を納めることで誰かが幸せになるのなら、税を納めるということに誇りをもつことができるような気がする。

 将来、日本を担う私たちはこれまで私たちを支えてくれたたくさんの人たちがしてきたように、税を納めることで社会を支えたい。そして、まだまだこれからも税金に支えられながら生きていく。自分の努力によって納めた税金が、私たちの未来を幸せでいっぱいにしてくれると願って。

 「お姉ちゃん、ゲームしよう…」

 そう元気に声をかけてくれる弟がいて、それを見てまたかとあきれる温かい家族がいる。家をでると、友達やたくさんの地域の人がいる。そんな大好きな毎日がある。私はそんなたくさんの幸せを噛みしめ、いつのまにか私より背の高くなった弟と、またゲームでもしてあげようなんて考えている。